現役販売員が語る、コロナが変えた時計業界3つの動向

トレンド・時事

こんにちは、マッハです。

世界的な感染拡大が続くコロナウイルス。

執筆時点の2021年6月中旬、ようやく日本でも大規模なワクチン接種が開始され明るい兆しが見えようとしています。

コロナが日本でも蔓延し始めた2020年3月ごろから、1年以上も続く長きに渡るコロナ禍で百貨店などをはじめとした小売業が大きな打撃を受けました。

もちろん時計業界もコロナの影響によって大幅な売上減少に見舞われています。

そこで今回はタイトルにもある通り、改めてコロナ禍で時計の売り場で立ち続けたマッハ自身が感じた時計業界の真実を3つほどピックアップさせて頂きたいと思います。

今回の記事を読むことで、コロナ禍における時計販売や業界の動向・傾向が分かるかと思います。

本日のテーマに関して、以前にこんなツイートをしました↓

上記のツイートから、コロナで改めて気づかされた時計業界の3つの動向をまとめていきたいと思います。

もちろん個人的な主観もあるのでそこらへんは割り引いてみて下さい。

それでは宜しくお願いします!

コロナが変えた時計業界3つの動向

いきなり結論となりますが、「コロナが変えた時計業界3つの動向」の個人的ベスト3は以下の通り。

  1. インバウンド頼みの体質が露呈
  2. 売上規模が小さいブランドは死活問題
  3. 販売動向の二極化

では、以下でそれぞれ見ていきましょう。

インバウンド頼みの体質が露呈

コロナが変えた時計業界3つの動向の1つ目として、時計業界のインバウンド頼みの体質が露呈したことが挙げられます。

コロナ以前、そもそも小売業界は2019年の増税(8%⇒10%)によって売り上げが大きく落ち込んでいました。

もちろん増税前の駆け込み需要もありましたが、明らかに増税後のダメージの方が大きかったです。

そんな増税不況の中、小売業はインバウンド(外国訪日客)によって支えられていた側面が大きかった。

その証拠に、訪日外国人客は2012年以降年々増加し、2019年には過去最高の3,188万人に到達

訪日外国人客の旅行消費額は約4.8兆円にまで拡大していました。

しかしながら、コロナによってそのインバウンドが言葉通り”消滅”してしまったのです。

訪日外国人旅行者数及び出国日本人数の推移

上記は『国土交通省 観光庁』のデータになりますが、2020年の『訪日外国人旅行客数』の推移を見てみると、

13%(412万人)

2019年に対して約87%の減少となっております。

ちなみに国・地域別のインバウンド消費額の構成比は以下のように↓

もちろんこれらはインバウンド需要のトータルで見た数字ですので、具体的に時計にいくら消費されていたかは分かりかねます。

ただ、訪日観光客がお土産に時計を買っていく機会は多く、それが丸ごと消失したことに対する時計業界へのダメージは甚大でした。

実際にコロナ禍ではインバウンド客はほとんど来店せず(というか物理的に来れない)、ビジネス往来や在日の方が多少お土産として買われていく程度でした。

インバウンドに関しては、コロナが落ち着くのを待つしかなさそうですね。早く元に戻って頂きたい。

②売上規模が小さいブランドは死活問題

2つ目は、売上規模の小さなブランドのダメージの大きさです。

2020年度の決算発表では、国内の主要時計メーカーの売上が落ち込み、一部の会社では赤字となったというニュースがありましたが、それでも日本経済の中核をなす歴史ある上場一部の大企業。

売上は落ちこめど、倒産危機には程遠い状況です。

しかし、これが元々の売上規模の小さなブランドや会社であれば話は別。

急激な売上減少は、ブランド存亡の危機といった死活問題になりかねません


例えば最近では、レディースの腕時計ブランドの『フォリフォリ(Folli Follie)』を展開していた「フォリフォリジャパン」が2021年2月中旬に破産。

以下の記事によると、

同社は1985年4月に設立。百貨店を中心に全国に店舗を展開し、2006年2月期には売上高55億3100万円を計上していたが、近年は他社ブランドとの競合などに苦戦し、業績が悪化していた。

https://www.fashionsnap.com/article/2021-02-25/follifollie-japan/

とのこと。

どうやらギリシャの親会社『フォリフォリグループ』が粉飾決算の疑いなどで株価が暴落し、親会社からの支援が受けられず、そこにコロナが止めを刺した形となりました。

フォリフォリジャパンが破産、一部店舗は別会社に譲渡
ジュエリーブランド「フォリフォリ(Folli Follie)」を日本で展開していたフォリフォリジャパンが、2月19日付で東京地方裁判所から破産開始決定を受けた。負債総額は債権者約189人に対して約13億4300万円。一部店舗は、別会社に譲渡し営業を継続している。

ちなみに、『フォリフォリ』のブランド自体は別会社(ウィン・ハン・ダイヤモンド・ジャパン)に譲渡され存続するとのことです。

このように終息の見えないこの状況下で、消費マインドの長期低迷はじわじわと企業体力を奪っていきます。

売上規模が大きくないブランドや会社ほど、その煽りを受けてしまいやすいという現実があります。

今後はブランドの生き残りを図るため、例えば「スウォッチグループ」「リシュモン」「LVMH」といった巨大資本の大手グループの傘下に入るようなブランドも増えてくるのかもしれません。

ここらへんの業界再編を含めて、アフターコロナの時計業界の動向にも注目です。


③販売動向の二極化

「コロナで改めて気づく時計業界の真実3選」の最後の3つ目は、時計の販売動向の二極化です。

つまり、特価品などの安いものを買うかor高級品を買うか、といった消費傾向の二分化です。

冒頭のツイートでも

  • 不況時はやはり特価品が強い
  • 高額品(20万~)は意外と売れる

と挙げました。

全体的な時計需要は落ち込んではいるものの、その落ち込み方には実は差があるのです。

以前にメディアで取り上げられて話題になったのは、以下のような百貨店で高級品が売れている実情。

百貨店で今「超高級時計」が人気 コロナ禍でなぜ?(2021年3月22日)

ここでも言われている通り、「オメガ」・「フランクミュラー」といった高級時計が好調に推移しているようです。

最近は投機目的で買う人も増えた「ロレックス」はその最たる例でしょう。

この高級時計の好調の要因として考えられるのは、

  • 世界的な株高による富裕層の資産拡大
  • 旅行や会食費などが制限される中での代替先として
  • 在宅時間が増えたことによる趣味の充実

などの理由。

自身の勤める店舗ではさすがに何百万もの超高級時計は扱っていないものの、グランドセイコー・オメガ・ロレックス(下位モデル)といったいわゆる高額のブランド品の需要は堅調でした。

逆に売価20万以下の普及価格帯に位置するブランドやモデルは大いに苦戦して厳しい状況です。

メディアでも取り上げられ、実際の売り場に立っていても肌で感じることなので、販売動向の二極化はコロナ禍における消費の傾向の大きな特徴であると思います。

最後に

いかがでしたでしょうか。

今回は「現役販売員が語る、コロナが変えた時計業界3つの動向」ということで、1年以上の長きに渡るコロナで売り場に立ち続けた自身の気づきをまとめさせていただきました。

ちなみにその3つの動向とは

  1. インバウンド頼みの体質が露呈
  2. 売上規模が小さいブランドは死活問題
  3. 販売動向二極化


となります。

冒頭でもお伝えしましたが、執筆現在の6月時点の日本では大規模なワクチン接種が進んでいます。

これによって集団免疫が達成されコロナが落ち着き、以前の平穏な生活が戻ることを切に願っています。

そしてアフターコロナの時計業界は、それ以前とは別の世界が見えていることかと思うので、そこら辺の気づきがあればまた記事にさせて頂きます。

では、本日は以上となります。

普段はTwitterもしているので、ぜひ気軽にフォローや記事に関するコメントなどあれば気軽に連絡下さい。

以上、マッハでした!

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